京の春の旬シリーズ③ 【野菜 新じゃが】(2016/4/7)
京の春の旬食材シリーズ、3回目の今日は【新じゃが】について書く。
〇 じゃがいもについての基本情報
◇ じゃがいもの原産と来歴は?
・原産地は南アメリカでナス科の植物
・16世紀後半(江戸時代)にオランダ船で長崎に渡来したのが最初
・インドネシア・ジャワのジャガトラ(現在のジャカルタ)経由で入ってきたのでこの名前になった
◇じゃがいもの旬(収穫時期)は?
・ほぼ1年中出回っているが、美味しいのは5~6月の新じゃがと、11~12月の冬もの出荷時期によって春いも冬いもと区別される
・日本全国で栽培されており、九州では秋に植えて2~3月頃に収穫、静岡では5~6月頃収穫、関東では6~7月頃収穫と徐々に北上し、最大の産地北海道では9月以降に収穫され、翌年春まで出荷される
◇ 新じゃがとは…?
・「新じゃが」はじゃがいもの種類ではなく、春に収穫されるじゃがいものこと
・2~3月頃に出回るじゃがいもは、前年秋に北海道で収穫されたものと、九州で当年に収穫されたばかりのものが重なるために、九州の収穫されたばかりのものを「新じゃが」、北海道の貯蔵物(業界では「ヒネ物」と呼ぶ)と区別している
〇 家計調査に見る京都人の野菜好き度は?
京都人が全国で1番の野菜好きという話は、折に触れて書いている通り。
野菜・海藻 京都市(1位)、以下2位 東京都区郡、3位 川崎市、4位 新潟市、5位 横浜市…と続く。
で、じゃがいもへの支出ランクをみると、京都市はナッ!ナント!! 全国第1位。おばんざいでも、海老芋(里芋系)料理はよく知っているが、じゃがいものおばんざい料理は印象が薄いのだが…
ちなみに2位以下をみると、静岡市(2位)、川崎市(3位)、大阪市(4位)、堺市(5位)…と続くが、日本最大のじゃがいも産地、北海道(札幌市)は全国34位と低い。北海道に次ぐ大産地、九州の鹿児島市は23位、長崎市は28位。産地と消費のリンクは見られないのは、生産地では正規の流通経路で購入する人は少ないということか…? 蟹など海産物は、漁場を持つ都市で消費額も大きかったのだが
〇 新じゃがをつかったレシピ
九州を代表するじゃがいもです。春先に出回る新じゃがといわれるものの大半は、この品種。肉は淡い黄色、やや粘質で煮崩れがが少ないので、カレーやシチュー、肉じゃがなどの煮込み料理に向いています。また串で刺しても割れにくく、崩れないのでおでんなどにもおすすめ。日に当たると発芽が促進されますので、冷暗所で保存してください。
◇ AJINOMOTO
新じゃがいも料理のレシピは「レシピ大百科」におまかせ!
新じゃがいもを使った夕飯のおかずやおすすめのレシピが満載
◇ NHKみんなのきょうの料理
本日のまとめ
今回じゃがいもについて書くなかで、「ジャガイモ博物館」というサイトを見つけた。あまりに素晴らしいので、勝手に紹介する。
〇 サイト運営管理者 浅間和夫氏のプロフィール
昭和8年(1933)、北海道亀田郡亀田村(現函館市)生まれ。函館中学校、函館東高等学校卒業。昭和31年北大農学部農学科卒業。昭和32年より道立農業試験場でジャガイモの品種改良に従事。昭和42年より57年まで道立根釧農試馬鈴しょ科長。
肥大の早い食用・ポテトチップス用ワセシロ(伯爵)や、でん粉含有が多く、Yウイルスにかからないコナフブキ*などの育成に従事。昭和57年から平成4年まで道立中央農試畑作部勤務しムサマルやサクラフブキなどの育成にも関与、平成4年退職後ホクレン農業協同組合連合会の種苗園芸部園芸総合課などに勤務。平成16(2004)年退職。