日々ほぼまいにち気ままな雑感

半世紀近く流通業界傍流の立場で、世の中を斜め45度から観察  スーパーマーケットチェーンの勃興から繁栄・挫折、百貨店の栄光と衰退の繰り返し、商店街の栄華盛衰などを間近で経験 ・半世紀以上いち生活者の立場で、暮らしを営み続けている  高度経済成長期下での贅沢謳歌から、マイナス成長下での質素倹約生活まで

11月の百貨店通信簿(2016/12/29)

12/23のブログ「11月の流通通信簿」で唯一「×(赤点)」の業種となった百貨店。

本日は企業(グループ)別に【11月の百貨店通信簿】について書く。

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◆日本百貨店協会

売上総額は約5257億円(前年同月比2.4%減) 9か月連続のマイナス

 シェア97.2%の国内市場が2.3%減

 シェア2.8%のインバウンドは7.1%減と8か月連続で前年割れ

購買客数は12.2%増で46か月連続のプラス

衣料品・身のまわり品・雑貨・家庭用品・食料品の主要5品目では、4か月連続で全品目がマイナス

化粧品が20か月連続のプラス、家電は2か月ぶりのプラス

  

 

 

〇 高島屋グループ/11月の総計0.8%増 〇 唯一の勝ち組

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・総計は前年同月比0.9%増、高島屋と国内百貨店子会社の総計は0.8%増
・百貨店は、休日の1日減に加え、関東地方の降雪影響などがあったものの、営業施策の奏効や気温の低下に伴う防寒アイテムなどの好調により、4か月ぶりに前年実績を上回った

・免税販売額は9.2%増

 

 

〇 J.フロントリテイリング/11月の連結売上は4.3%減 ×

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・11月の連結売上は前年同月比4.3%減

◆百貨店事業 4.5%減
気温が昨年より低く推移したことにより、婦人・紳士コートやマフラー、手袋など冬物ファッション衣料雑貨が好調に推移し、ラグジュアリーブランドや化粧品も売上を伸ばしたものの、心斎橋店本館建替え工事による売場面積減の影響に加え、日曜日が1日減であったことによるマイナス影響があった
◆パルコ事業 1.7%減
気温の低下によりコートなどの動きが良かったほか、生活雑貨、化粧品が好調であったことに加え、11月末日に閉店した千葉パルコの閉店セールが売上増に貢献したものの、総合空間事業のパルコスペースシステムズの工事受注の減少などが影響した
◆卸売事業 2.0%減
◆クレジット事業 4.5%増
◆その他事業 30.4%減
 


〇 H2Oリテイリング/11月の連結売上は0.6%減 ×

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・連結合計売上高は0.6%減
◆百貨店事業 1.5%減
◆阪急オアシス 6.0%増
◆イズミヤ事業 4.8%減
 
 
 
〇 三越伊勢丹HD/11月の連結売上は2.3%減 ×

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・全店合計売上高は前年同月比2.3%減の603億7617万円
・基幹3店
 伊勢丹新宿本店が234億9908万円(1.5%減)
 三越日本橋店が167億8625万円(0.3%増)
 三越銀座店が68億1423万円(5.3%減)
 
 
 
◇ 京都の百貨店 11月売上高2.2%減 8カ月連続下回る ×

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・4百貨店計売上高は、前年同月比2.2%減の214億9400万円で、8カ月連続で前年実績を下回った
・円安や紅葉シーズンで観光客が増えた影響で訪日外国人客の購買に回復の兆しが見られる一方、衣料品や身の回り品が伸び悩んだ
・衣料品は気温が一気に低下し、コートやダウンジャケットなどの防寒着は好調に推移したが、その他の服や雑貨が振るわず1.2%減
・身の回り品はアクセサリーや婦人靴が苦戦し2.2%減
・訪日観光客の消費は持ち直し傾向が見られ、化粧品などの雑貨部門が1.8%増
・食料品は菓子や総菜が不調で2.6%減
・12月は10日までの売り上げが5.4%増と好調で、クリスマスや歳末商戦に力を入れる
※4百貨店は大丸京都店、京都高島屋、藤井大丸、JR京都伊勢丹
京都伊勢丹は、JR大阪駅ビル内商業施設「ルクア1100」に入居する系列店舗の売上高を合算
 
本日のまとめ
大手百貨店各社が売り上げを落とす中、唯一収益増となったTAKASHIMYA。他の百貨店と比べて、戦略戦術で何が違ったのか…大いに関心を抱く。

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