家計調査から垣間見える京都の台所事情(2015/8/17)
家計調査の都道府県別データ
家計調査に「品目別都道府県庁所在地及び政令指定都市データ」があり、けっこうお国事情が表れる品目もあって面白い。
例えば、魚介類では皿鉢料理で有名な高知市は『かつお』、氷見の鰤で有名な富山市が『ぶり』、牡蠣で有名な広島市は『かき』…ご当地名産で有名な都市が全国1位。
他では 餃子日本一を争っている「宇都宮市vs浜松市」はあまりに有名。直近データ(2012~2014年平均)では僅かの差で宇都宮市が1位になっている。ただし、このデータは“家庭での消費額であり、餃子専門店など外食で餃子金額を含んでいない”ことはあまり知られていない。
我が街 京都の台所事情は?
京都市が全国第1位の品目は「牛肉」「コーヒー」「茄子」「牛乳」「バター」など挙げれば枚挙にいとまがないほど多いが、最も顕著に京都の台所事情を表しているのが、「エンゲル係数(=消費支出に占める食費の割合)の高さ、東京23区に匹敵する数字であるが、“高い食品を好んで買う”ことが理由。
統計局ホームページ/家計簿からみたファミリーライフ/第3章 家計から分かる暮らしの特徴
本日のまとめ
様々な分野で日本一を誇る京都市。でも庶民の台所を刺激している存在があるはず。例えば「牛肉」は三島亭、「コーヒー」はイノダコーヒーがそれぞれ食通の底辺拡大に影響を及ぼしていると思う。そして「茄子」は京の伝統野菜「賀茂ナス」の存在が大きい。しかしながら牛乳などの乳製品への支出額が多い理由については、まったく想像が働かない。
余談になるが、(故)高田渡氏の「コーヒーブルース」という曲の中にイノダコーヒーが登場するが、京都市のコーヒー全国1位に彼が寄与した可能性は否定できない。なにしろ京都はあの伝説のフォーククルセダーズを輩出したフォークの街、影響は多大であったことは想像に難くない。