2015年7月24日の土用丑事情(2015/7/27)
今年の土用丑は、猛暑日と気温にも恵まれ、給与日の週末とカレンダーにも恵まれ、近年稀にみる絶好のうなぎ消費特異日になると思われた。
そこで、土用丑前後の街のナマ声をひろってみた。
- 土用丑当日の夕食は、家族全員「錦糸卵のせうなぎ丼とお吸い物」、かば焼きは1尾約2千円程度するが、家族4人なら1尾では済まないし…行事食とはいえ1食5~6千円も出費してまでする行事か?(30代女性)
- うなぎの価格は昨年よりも下がっているけれど、まだ割高感がある(40代男性)
- うなぎは高くて手が出ない、2~3年前うなぎ専門店で食べたうな重は2千円台だったが、今年は4千円なのでやめた、それでも行列が出来ているところを見ると、日本の景気回復は本物か?(40代男性)
晩御飯ウナギにしますか、しませんか…土用の丑、鮮魚店にぎわい : 京都新聞
- 某量販店では、夜9時頃に行ったら「かば焼き」はけっこう売れ残っていたが、うなぎ丼、うな重等即食系デリカ)は売れていた。ちなみにかば焼きは値下げされていなかったが、次の日に売るのかな?(20代女性)
- 保育園に通う子どもが、土用丑当日お泊り保育のため、前日にうなぎを家族みんなで食べた(30代女性)
- ひとり暮らしで土用丑に「かば焼き」を買うのはあり得ないが、それでも行事食を食べたくて「うなぎ入りおにぎり」を食べた(20代女性)
- 普段からうなぎを食べる習慣はないが、行事食なので今年はお昼に「うなぎ蒲焼定食」、夜に「土用餅」を食べ、結構な出費になった(60代男性)
- 下賀茂神社のみたらし祭(7/19-26)に行ったら、なんとこれも「土用丑」に由来する行事であることが判明!(20代女性)
話を聞かせてくれた方は下鴨神社のみたらし祭へ行って、みたらし団子を食べてきたようです。みたらし団子の語源は下鴨神社のみたらし祭にあるとは初めて知りました。
みたらし祭とみたらし団子
みたらし団子の名は、京都市左京区下鴨の下鴨神社が行う『御手洗祭り』が語源とされる。異説もあるが、境内(糺の森)にある御手洗池(みたらしのいけ)の水泡を模して、この団子がつくられたとされる。
起源は、この祭りの際に神前に供えた、氏子の家庭で作られた団子にある。竹の先を10本に割って串を扇状にし、各々の串に5個の団子を差した合計50個の串団子である。
この5個ずつ差す団子のスタイル起源説は2説ある。
鎌倉時代、後醍醐天皇が行幸の際、御手洗池で水を掬おうとしたところ、1つ大きな泡が出、続いて4つの泡が出てきた逸話による説がある。この泡を模して、串の先に1つ・やや間をあけた4つの団子を差して、その水泡が湧いた様を表している。この団子が池の名前から「御手洗団子」となった。
境内の店で売られていた串団子が名物となり、これが「御手洗団子」となった説。加茂みたらし茶屋では砂糖醤油の葛餡かけを発案したともされる。一番上の団子が少し大きく、連続している他の4個の団子と距離が置かれているが、これはを、串に刺さった団子を人間の体に模していて、一番上は頭で残りの4個は四肢を表わす物だという。
- うなぎの値段は国産も中国産も大きく違わないから、国産を購入した(30代女性)
- 男女を問わず、若い人にとって、うなぎはそれほど魅力的な食材ではないかも…(50代男性)
街の声で共通するのは
- うなぎは外で食べても、買って帰って家で食べるにしても高くつくが、土用丑には「うなぎを食べる」ことが習慣づいているということ
- 行事食はもともと家族を対象にしたものであるから、単身者が参加するのは意外に難しいことが判明
来年の土用丑へのヒント
2016年の土用丑は7月30日の土曜日、うなぎ商戦は、今年以上に追い風になる?が、下記のことへの配慮が必要か
- 高止まりするうなぎ価格対策 ⇒ うなぎを賢く安く食べられるメニュー提案
- 単身者の土用丑の食卓提案 ⇒ ひとり暮らし対象のうなぎメニュー提案
- 土用丑の新しい食提案 ⇒ 「ん」の付く食品
- うなぎの苦手な人への行事食提案 ⇒ 土用餅、みたらし団子、うなぎパイ、土用卵
土用の丑の日の食べ物は?「土用餅」「土用蜆」「土用卵」 | いい日本再発見