日々ほぼまいにち気ままな雑感

半世紀近く流通業界傍流の立場で、世の中を斜め45度から観察  スーパーマーケットチェーンの勃興から繁栄・挫折、百貨店の栄光と衰退の繰り返し、商店街の栄華盛衰などを間近で経験 ・半世紀以上いち生活者の立場で、暮らしを営み続けている  高度経済成長期下での贅沢謳歌から、マイナス成長下での質素倹約生活まで

プレミアムフライデー効果で??? 2月の百貨店通信簿(2017/3/3)

本日は【2月の百貨店の業績】について書く。

節分にバレンタインデーという定番に加えて、今年は『プレミアムフライデー』という特需?機会もあったのでさぞかし…

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◇基本変化与件

 マイナス要因

  前年が閏年であったため営業日数が1日減

  2/11(祝日)が土曜日にあたり、土曜日が1回少ない

  春節の日程ずれ(2016年2月8日 2017年1月28日)

 プラス要因

  プレミアムフライデー(2月24日)

 

〇大丸松坂屋百貨店/2月の百貨店事業1.2%減

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・大丸松坂屋百貨店の合計売上高は0.6%減で、博多大丸、下関大丸、高知大丸を加えた百貨店事業合計1.2%減

・バレンタイン商戦が好調に推移した

・化粧品、ラグジュアリーブランド、紳士服が売上を伸ばしたこと、マフラー、手袋など防寒雑貨が活発に動いた

・店舗別では、東京店が6か月連続、札幌店が3か月連続、心斎橋店が2か月連続で前年実績を上回った
 

〇阪急阪神百貨店/2月の売上高は全社2.6%増

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・阪急阪神百貨店の全社計売上高は前年同期比2.6%増

 阪急本店6.8%増、阪神本店2.9%減、支店計1.1%減

 

〇高島屋/2月の店頭売上1.0%減

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・高島屋単体(13店)の売上高は前年同月比1.0%減
 国内百貨店子会社を含む17店の売上高は1.0%減

・バレンタインやプレミアムフライデーなどの営業施策が奏功したものの、うるう年による営業日数1日減や土曜日が前年比1日減の影響

 ※前年2月1日~28日比較では前年を上回った

・免税販売額は、好調な化粧品に加え宝飾品など一般品が前年を上回り、33.5%増

 

〇三越伊勢丹/2月の売上1.0%減

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・国内百貨店事業の合計売上高は前年同月比1.0%減

・バレンタインやプレミアムフライデーで賑わった食品部門がけん引し、営業日数減や春節ズレがある中、売上は全国計でほぼ前年並みとなる。

・首都圏では、基幹3店計でも、食品、婦人雑貨が好調に推移した

・婦人・紳士衣料品はまだ動きが鈍く、前年を下回った

・インバウンドは、客数増、客単価減は変わらないものの、春節ズレ与件を除くと、売上は前年並みの水準

 

〇そごう・西武/2月の売上1.1%増

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・そごう・西武全21店合計の売上高は1.1%増

 西武池袋本店は0.4%増

・婦人雑貨、紳士服、宝飾が好調に推移し、前年を超えた。婦人雑貨は化粧品や、手袋、マフラーなどの防寒小物がけん引 

・紳士服は、春物ニットが好調
・宝飾は高級ブランドのジュエリーが好調に推移

 

 

◇新聞記事(日経ほか)

〇大手百貨店2月、5社中3社増収 食料品・化粧品伸びる

 大手百貨店5社が1日発表した2月の売上高(既存店ベース、速報値)は5社中3社が増収だった。前年がうるう年だった影響で営業日が1日減ったが、バレンタインでにぎわった食料品や国内外の需要を取り込んだ化粧品が伸びた。中国の旧正月にあたる春節が1月にずれたものの、インバウンド(訪日外国人)向け免税売り上げも増えた企業が多かった。

 最も伸びたのは阪急阪神百貨店で前年同月比2.6%増だった。8.4%増収の阪急うめだ本店(大阪市)ではバレンタイン催事への来場者が多く、過去最高の20億円を売り上げた。婦人衣料は卒業式・入学式向けのスーツやブラウスなどが好調で2桁増となった。

 

〇大手百貨店4社 「プレ金」は全社売上高増加 給料日との重複効果も

 大手百貨店4社は1日、2月の既存店売上高(速報)を発表した。午後3時の早帰りを促し、消費を喚起する「プレミアムフライデー(プレ金)」を開始した2月24日の売上高は全社とも、前年2月の最終金曜日よりも上回り、一定の効果が表れた。

 百貨店各社はプレ金に合わせて、各店舗で化粧品や食のイベントやサービスを企画した。大丸と松坂屋を運営するJ.フロントリテイリングは化粧のメークイベントなどを開き、24日の全国15店舗の売上高は17.0%増だった。

 高島屋も全店売上高が6.0%増、そごう・西武は5.6%増、三越伊勢丹ホールディングスが0.7%増だった。

 プレ金の効果で売り上げ増につながったが、「給料日と重なったのが大きかった」(Jフロント広報)との声もある。また、「当日朝からプレ金を盛り上げたため、会社員だけでなく、主婦の来店が増えた」(高島屋広報)という。

 一方、2月の既存店売上高はそごう・西武を除く3社が前年同月を下回った。ただ、前年はうるう年で営業日が1日多く、2月1~28日で比較すると、3社とも前年同月を上回っているという。

 

〇大阪市内の百貨店、2月の販売堅調 バレンタイン・訪日客けん引  

 阪急阪神百貨店など主要百貨店4社が1日発表した2月の売上高(速報値)は、阪急うめだ本店(メンズ館含む)が前年同月比6.8%増と3カ月連続でプラスとなるなど大阪市内中心部の店舗がおおむね好調だった。バレンタインの催事拡大が集客増につながり、化粧品などの買い回りを促した。

 阪急うめだ本店ではバレンタインの催事売り場を拡大し、期間中の売り上げは前年よりも2割弱増えた。イベントの集客効果が貢献し婦人服が2割増、化粧品やバッグなども15%増となった。あべのハルカス近鉄本店でもバレンタイン催事の売上高が15%増となり、全体をけん引した。

 訪日外国人客の消費も好調を持続。中国からの旅行者が増える春節(旧正月)休暇が今年は1月と2月にまたがったが、高島屋大阪店では免税売上高が7割増と大幅に増えた。

本日のまとめ

2月の百貨店の業績は5社中3社で昨年超え。

プレミアム効果を挙げているところもみられるが、実際は集客の異常値に繋がりそうな企画き少なかったように思う。そして何よりもプレミアムフライデーで早期退社できた人の割合はあまりに少なく、売上に影響を及ぼすほどのボリュームだったのか…??? 

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