日々ほぼまいにち気ままな雑感

半世紀近く流通業界傍流の立場で、世の中を斜め45度から観察  スーパーマーケットチェーンの勃興から繁栄・挫折、百貨店の栄光と衰退の繰り返し、商店街の栄華盛衰などを間近で経験 ・半世紀以上いち生活者の立場で、暮らしを営み続けている  高度経済成長期下での贅沢謳歌から、マイナス成長下での質素倹約生活まで

12月の百貨店通信簿(2017/1/21)

本日は【12月の百貨店通信簿】について書く。

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〇 高島屋グループ/12月の総計0.2%増

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・12月の総計は前年同月比0.3%増、高島屋と国内百貨店子会社の総計は0.2%増

・百貨店は、円安や株高の影響もあり、免税売上や高額品が好調に推移し、2か月連続で前年実績を上回り、免税販売額は29.8%増

・1月度の店頭売上は初売り以降、好調に推移してきたものの、降雪影響もあり15日までの累計が1.0%減、免税販売額は38.9%増で推移

 

〇 J.フロントリテイリング/12月の連結売上は3.7%減

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・12月の連結売上は前年同月比3.7%減

・セグメント別では、百貨店事業は2.3%減、パルコ事業は4.8%減、卸売事業は1.7%減、クレジット事業は3.1%増、その他事業は15.7%減

・百貨店事業は、心斎橋店本館建替え工事による面積減のマイナス影響に加え、前月好調であった婦人コートの動きが鈍かったものの、ラグジュアリーブランドが好調に推移し、化粧品も2ケタ増となったほか、名古屋店のメンズ売場改装効果が持続する紳士服も売上を伸ばした

・パルコ事業は、クリスマス需要が三連休を中心に集中し、時計やアクセサリーなどのギフトアイテムがよく動いた。化粧品、生活雑貨なども好調であったものの、コートなど冬物ファッションが前月に活発に動いた反動により、衣料品が気温の高い週を中心に苦戦

 

〇 三越伊勢丹HD/12月の売上は2.2%減の745億円

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・12月の全店合計売上高は前年同月比2.2%減の745億6512万円

・基幹3店では、伊勢丹新宿本店が298億3841万円(0.8%減)、三越日本橋店が196億336万円(1.9%減)、三越銀座店が90億7289万円(2.4%減)

 

〇 H2O/12月の連結売上は前年並み

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・12月度の営業概況は、連結合計売上高は0.0%

・百貨店事業は1.2%増、阪急オアシスは4.7%増、イズミヤ事業は6.1%減

 

〇低迷する百貨店

 ~百貨店売上高、6兆円割れ=36年ぶり、衣料低迷響く-16年~

 2016年の全国百貨店売上高が、36年ぶりに6兆円を割り込んだことが明らかになった。長引く消費低迷を背景に、主力の衣料品販売の不振が響いた。中国人の「爆買い」も一服し、1980年(5兆7225億円)以来の5兆円台に落ち込んだ。
百貨店各社は不採算店閉鎖などのコスト削減を進める一方、テナント誘致や、体験型の「コト消費」への対応を急ぐが、増収に結び付かず、厳しい状況が続いている。
 日本百貨店協会によると、16年は2月を除き、11月まで毎月前年割れだった。関係者によると、ボーナス・クリスマス商戦の12月も前年割れに終わったもようだ。米大統領選後の株高・円安効果で訪日客の消費に復調の兆しは見られたが、休日が減ったことなどが響いた。

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 百貨店は91年のピークに9兆7130億円を売り上げた。しかし、「ユニクロ」をはじめとする専門店などに顧客を奪われ、売上高は右肩下がりで落ち込んでいる。特に近年は、米アマゾンなどのインターネット販売が台頭し、競争は激しさを増している。(2017/01/17-19:45)


 

 

本日のまとめ

12月の百貨店業績は明暗が分かれた模様。

訪日外国人や富裕層を上手に取り込んだ高島屋などが勝ち組、節約志向が根強い中間層を主力客層している企業は苦戦した。

初売り福袋の売れ行きもよく、1月は出足好調も、先週末からの大雪の影響で苦戦が予想される。

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