流通業9月度の通信簿(2016/10/31)
小売業界から9月の業績報告が出そろったので、本日は【流通業界9月の通信簿(確定版)】について書く。
◇業界団体別業績
◆スーパーマーケット協会
食品スーパー売上高既存店で前年割れ
(オール日本スーパーマーケット協会、日本スーパーマーケット協会、新日本スーパーマーケット協会)
総売上高は5403億円 全店前年同期比100.9%(既存店同99.0%)
・食料品 101.5% (既存店99.3%)
◆日本チェーンストア協会
・総販売額は1兆87億円(前年同月比2.8%減)2ヵ月連続前年割れ
既存店前年同月比3.2%減)
部門別の販売額
食料品6793億円(0.6%減)
衣料品755億円(12.0%減)
住関品1942億円(4.8%減)
サービス25億円(19.3%減)
その他571億円(7.7%減)
◆コンビニエンスストア
・全店売上高は8790億3900万円(前年同月比3.3%増)
既存店売上高8010億円(前年同月比0.01%減)、4ヵ月ぶりの前年割れ
店舗数 5万4451店(2.5%増)
来店客数 14億4307万人(3.3%増)
平均客単価 609.1円(0.0%増)
平均気温が高く冷やし麺やアイスクリーム、飲料など夏物商材の売れ行きが良かったが、台風などによる客数の減少を補いきれなかった
・地区別では、札幌、仙台、東京、横浜、名古屋、京都、大阪、神戸、広島、福岡の10都市売上動向は5.5%減で7か月連続のマイナス
・北海道、東北、関東、中部、近畿、中国、四国、九州の地区別売上動向は4.0%減で11か月連続のマイナス
・衣料品・身のまわり品・雑貨・家庭用品・食料品の主要5品目では、2か月連続で全品目がマイナス、その他の品目は、化粧品が18か月連続、家電が3か月連続のプラス
〇ショッピングセンター
・9月の既存SC売上高の前年同月比は4.0%減
・月前半の残暑による衣料品の不振と、天候不順の影響により客足が鈍った影響
本日のまとめ
9月は全業種で既存店が前年割れという深刻な事態。
スーパーマーケット ▼1.2%
総合スーパー ▼3.2%
コンビニ ▼0.01%
百貨店 ▼5.0%
コンビニは微減ながら、総合スーパー3.2%、百貨店5%減となり、全般的に小売りが不振。 ここにきて日本全体が大不況に陥る気配がどんどん強まってきている。小売り各社でも、いち早く「ディスカウント路線」を打ち出す企業もみられる。