小売業界から4月の売上実績概況が発表されたのに続いて、経産省の「4月の商業動態統計」の発表もあったので、本日は【流通業界4月の通信簿】について書く。
◇業界団体別業績
◆スーパーマーケット協会
(オール日本スーパーマーケット協会、日本スーパーマーケット協会、新日本スーパーマーケット協会) 2016年05月20日
・総売上高は 5423億9940 万円(全店前年同期比3.2%増)
食品合計 4628億5248 万円(4.1%増)
生活関連 346億4615 万円(1.7%増)
衣料品 159億6771 万円(3.7%減)
その他 289億3306 万円(4.3%減)
好不調要因
・曜日まわり(水・木曜日が 1 日少なく、金・土曜日が 1 日多かった)
・天候要因(平均気温が全国的に高く、全国的に高温多雨)
・熊本地震の影響で、被災地域以外でも防災意識が高まり備蓄品関連需要
◆日本チェーンストア協会
2016年05月23日
・総販売額は1兆602億円(前年同月比2.1%減)
・食料品6801億円(0.9%減)
・衣料品925億円(6.3%減)
・住関品2254億円(3.4%減)
・サービス32億円(4.6%減)
・その他587億円(4.0%減)
◆コンビニエンスストア(日本フランチャイズチェーン協会)
2016年05月20日
・全店売上高は8516億1400万円(前年同月比4.1%増)
既存店 7,780億円(前年同月比+0.9%)2ヶ月ぶりのプラス
・全店来店客数 13億9696万人(3.0%増)
既存店 12億9,182万人(前年同月比-0.2%)2ヶ月連続のマイナス
・全店平均客単価 609.6円(1.1%増)
既存店 平均客単価602円(前年同月比+1.2%)13ヶ月 連続のプラス
好不調要因
・全国的に平均気温は高かったものの、降水量が多く客数に影響を及ぼした
・淹れたてコーヒー、フライヤー等のカウンター 商材が引続き好調推移した
◆日本百貨店協会
2016年05月20日
・売上総額は約4536億円(前年同月比3.8%減)2ヶ月連続のマイナス
・4月は気温が高めに推移したもの、降水量が多かった
・円高や株価低迷を要因とする消費マインドの冷え込み
・中旬に発生した熊本地震の心理的影響を受けた
・地区別では、札幌、仙台、東京、横浜、名古屋、京都、大阪、神戸、広島、福岡の10都市売上動向は2.6%減で2ヶ月連続のマイナス
・北海道、東北、関東、中部、近畿、中国、四国、九州の地区別売上動向は6.2%減で6ヶ月連続のマイナス
・衣料品・身のまわり品・雑貨・家庭用品・食料品の主要5品目では、雑貨が13か月連続のプラスとなった。衣料品は6ヶ月連続、家庭用品が4ヶ月連続、身のまわり品と食料品が2ヶ月連続のマイナス
◆日本ショッピングセンター協会
2016年05月23日
・既存SC4月の売上高1.0%減、3月から1.1ポイント改善したものの2ヶ月連続でマイナスとなった
好不調要因
・熊本地震の影響が大きかった熊本県と大分県について、両県を合わせると前年比で約7%減だった。特に、熊本県のみでは、17.5%減と地震の影響がいっそう大きく現れた。
◇平成22年基準消費者物価指数 全国 平成28年(2016年)4月分(2016年5月27日公表)
≪ポイント≫
(1) 総合指数は2010年(平成22年)を100として103.4
前月比は0.2%の上昇 前年同月比は0.3%の下落
(2) 生鮮食品を除く総合指数は102.9
前月比は0.3%の上昇 前年同月比は0.3%の下落
(3) 食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合指数は101.7
前月比は0.3%の上昇 前年同月比は0.7%の上昇
統計局ホームページ/消費者物価指数(CPI) 全国(最新の月次結果の概要)
本日のまとめ
4月の通信簿は、明暗が分かれた。
コンビニ、食品スーパー ◎、チェーンストア、百貨店、SC業種が ×
総務省が発表した4月の家計調査結果が「消費の冷え込み」「食費の負担感増」という事実が小売の不振を示している。
※今年3月の2人以上世帯の実質消費支出は前年同月比5.3%減少と、市場予想(4.2%減)を上回る落ち込みだった
この先に明るい見通しは?と探してみても、東京五輪関係の特需が見込める首都圏以外には思い浮かばない。消費の低迷、株価の急落… 日本経済に関する追い風材料は見当たらず。大不況へのカウントダウンの始まりか?
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