日々ほぼまいにち気ままな雑感

半世紀近く流通業界傍流の立場で、世の中を斜め45度から観察  スーパーマーケットチェーンの勃興から繁栄・挫折、百貨店の栄光と衰退の繰り返し、商店街の栄華盛衰などを間近で経験 ・半世紀以上いち生活者の立場で、暮らしを営み続けている  高度経済成長期下での贅沢謳歌から、マイナス成長下での質素倹約生活まで

2016年バレンタイン商戦事情「メーカー編」(2016/1/20)

バレンタインデーまで あと1か月足らずとなり、百貨店各社をはじめ商戦が盛り上がりを見せ始めている。百貨店が催事場を最大化しての展開は、1月の終わりから2月初めにかけてになるが、その前にメーカーの2016年バレンタイン事情を…

 という訳で本日は【バレンタイン商戦事情メーカー編】について。 

f:id:hansoku365:20160118131024p:plain

 

◇バレンタインデーにチョコを贈る習慣のルーツは?

日本でのバレンタインデーとチョコレートとの歴史の起源については、諸説あるようだが、判然としていない。

〇神戸モロゾフ製菓(現モロゾフ)説

f:id:hansoku365:20160119102036p:plain

東京で発行されていた英字新聞『ザ・ジャパン・アド刃タイザー』1936年2月12日付に同社が「あなたのバレンタイン(=愛しい方)」にチョコレートを贈りましょう」というコピーで広告を掲載したことを重視したもの。

 

〇メリーチョコレートカンパニー&伊勢丹節

f:id:hansoku365:20160119102011p:plain

同社が1958年2月に伊勢丹新宿本店で「バレンタインセール」というキャンペーンを行ったことを重視したもの。

 

〇森永製菓説 伊勢丹説

f:id:hansoku365:20160119101528p:plain

1960年より森永製菓が「愛する人にチョコレートを贈りましょう」と新聞広告を出し、さらに伊勢丹が1965年にバレンタインデーのフェアし、これがバレンタインデーの普及の契機になったとする説。しかし、「バレンタインデー」の文字がある広告は1956年の西武百貨店や松屋、1959年の松坂屋のそれぞれ新聞広告にも掲載されており、百貨店業界では伊勢丹が最初という訳ではない。

 

〇ソニープラザ説

f:id:hansoku365:20160119101458p:plain

ソニーの創業者である盛田昭夫は、1968年に自社関連の輸入雑貨専門店ソニープラザが、チョコレートを贈ることを流行させようと試みたことを以って「日本のバレンタインデーはうちが作った」としている。

 

日本チョコレート協会という日本のチョコレート・ココアの製造者団体のHPにもバレンタインチョコの起源について書かれてある。

 

◇2016年 メーカー各社のバレンタインデー事情

〇モロゾフ

まずは、バレンタインデーの起源である、モロゾフ。

2016年のテーマは「陽だまり心地のバレンタイン」

 〇ゴディバ

ご存知ベルギー王室ご用達で一時代を築いたゴディバは、本命への必須ブランド。最近でこそ、有名無名のパティシィエにおされた感があるものの、40-50代の女性には圧倒的人気を誇る。 

 〇明治製菓 森永製菓 ロッテ

明治、森永、ロッテに限らず、国内チョコレートメーカーは、手づくりチョコブームを背景に、手づくりチョコの提案と素材提供のスタンスが見られる。

 

◇家計調査に見る京都人のチョコレートへの支出ランク

家計調査の「菓子分類」への支出は金沢市が全国1位、京都市は第7位とそこさこお菓子好きといえる。金沢市は「和生菓子」「ケーキ」「スナック菓子」「チョコレート」「アイスクリーム」など幅広い品目で全国1位。

京都市はとりわけ支出額が他の都道府県よりも高い品目はみられず、平均的に多いという感じで、「チョコレート」も第9位の支出額。

ちなみに「チョコレート菓子(定義は、“原則として,チョコレート生地の重量が40%以上60%未満のもの,又は準チョコレート生地が60%以上のもの”)」への京都市の支出は全国34位。チョコレートは購入するが、チョコレートを使ったお菓子は食べない。ほんまもん以外はアカンという京都人気質の表れか?

f:id:hansoku365:20160118132754p:plainf:id:hansoku365:20160118132713p:plain

 

本日のまとめ

バレンタインデーにチョコを贈る習慣が日本で始まってからまだ1世紀も経っていないにも関わらず、ルーツがわからないなんて、それこそわからない。

チョコレートを贈る習慣はまだ存在し続けているが、贈る(り合う)相手が変化しているのは事実。このあたりは、お中元お歳暮贈答の現状と似ている。

中元歳暮ギフトは超保守的百貨店が、バレンタインデーは超保守的チョコレートメーカーが、それぞれ時代の変化を読む力が足りなかったのか… 時代の変化に取り残されるということはこういうことか。

 

 ↓ 時間のある人もない人も、ついでにポチッとクリック よろしく!!!

ホーム - 365日の販促研究所

f:id:hansoku365:20151215155947p:plain

↓ 365日の晩ごはんブログ新着 クリックよろしく