日々ほぼまいにち気ままな雑感

半世紀近く流通業界傍流の立場で、世の中を斜め45度から観察  スーパーマーケットチェーンの勃興から繁栄・挫折、百貨店の栄光と衰退の繰り返し、商店街の栄華盛衰などを間近で経験 ・半世紀以上いち生活者の立場で、暮らしを営み続けている  高度経済成長期下での贅沢謳歌から、マイナス成長下での質素倹約生活まで

2015年を振り返る③(2015/12/8)

 2015年の振り返り、今日は第3回目【2015年 クックパッドアワード】から。

◇クックバッド(Cookpad)って?

・1998年に設立された、クックパッド(株)が運営する料理レシピのコミュニティウェブサイト

・個人が会員登録を行うことで、コミュニティーに参加できる仕組み

・自身の作ったレシピを載せたり、他人の考案したレシピを実際に作った料理を写真付きで公開することができる

・SNSの普及で一気にユーザーが拡大(数字は2014年12月時点)

 月間ユーザー数  5,042万人

 ユーザーの男女内訳 男性3割 vs 女性7割

 30代の占める割合が多い(男性の約3割、女性の約4割)

 20~30代女性の8~9割が利用している

 レシピ投稿数 200万件(2015/4時点) 

f:id:hansoku365:20151205113328p:plain

クックパッドアワードって?

クックパッドといえば、日本最大の料理レシピサイト、その賞のことをアワードという。クックパッドで2015年に、「キーワード検索数」「レシピ投稿数」「クックパッドニュースアクセス数」などのクックパッドデータをもとに、選出されたメニューに対して賞を授与するというもの。

 

 

2015年クックパッドアワード大賞は、「おにぎらず」!

おにぎらず

696e2fccf235ded54a1dc6d600d54b6e昨年の「クックパッドアワード2014」でも入賞していた「おにぎらず」。その後人気が拡大した結果、2015年を象徴するメニューとなりました。

初めは「ご飯を握る必要がなく簡単」、「子供が食べやすい」などといった理由から大人気になりましたが、2015年に入り、切り口がキレイとビジュアル面でも注目が集まり、切り口を見せる写真でのレシピ投稿が増加。SNSでもシェアされていくなど拡散が加速していきました。
その後、おにぎらず専用海苔の発売、外食でのメニュー化、コンビニエンスストアでの商品化、おにぎらずの専門店オープンなど、食品・中食・外食業界などにもその影響が拡大。また、おにぎらずを簡単に作る調理グッズやおにぎらずポーチなど様々なグッズも開発され、バラエティショップなどではおにぎらずコーナーができるなど食を中心とした幅広い業界を巻き込んだ大ブームに!老若男女問わず支持されたメニューだったのも大人気となった秘密といえそうです。

2位「たこ焼き器」

B10de6539a2325712420b150f24fe680タコ焼きプレートで和風アヒージョ!byロビにゃたこ焼きを作るだけだと思っていた「たこ焼き器」。それが実は、とっても万能という事実に多くの人が気がついた2015年。たこ焼き器でアヒージョが作れることが注目されたことをきっかけに、カステラ、オムライス、焼きおにぎり…と様々なレシピが発掘され、大盛り上がりになりました。

3位「ジャーサラダ」

1bf0d3162575f49b65db0dce8a163f29クスクスチキンのクリスマスジャーサラダby勇気凛りん岸田夕子アメリカで大人気だった「メイソンジャー」を使ったメニュー。勇気凛りんさんがジャーを使ったサラダを、クックパッドや2014クックパッドアワードイベントで紹介したところ、一躍人気メニューに。もともと保存容器として愛されてきたジャーを器として使う斬新さと、あえて中身を見せてるオシャレさ、おもてなしにぴったりの持ち運びやすさ、そして、誰もが真似できる手軽さが人気の秘密でした。

4位「ココナッツオイル」

[59bb857f3f432d0f26551c8f4965e569ココナッツオイル ] 2014年に日本に紹介された「ココナッツオイル」。さらにダイエットにもオススメと2015年1月にTV番組で紹介されたことをきっかけで、大ブレイク。さらに、タレントのローラさんがココナッツオイルでソテーした焼きりんごをSNSやテレビで紹介したことも女性の興味を引きつけ、一時は店頭で品薄状態になりました。

5位「沼サン」

1edf563d9fd49b315aae9f543c2a85e1元祖・沼サンby大沼由樹「沼サン」とは陶芸家・大沼道行さんが長年食べていたサンドイッチの名前で、奥様のゆきさんが「沼サン」と名付けSNSに投稿して人気に。さらにクックパッドニュースにて紹介したところ大ブームになりました。基本の「沼サン」は、ベーコンとチーズをのせた食パンをトースターで焼き、その後千切りキャベツをこんもりと挟んで仕上げます。2015年6月にはオリジナルのレシピ本も出版されました。

6位「怪味ソース」

123d9abd312b6bbfd25972c1e605fa75よくある調味料で☆四川・怪味ソース風byふなここ塩麹、塩レモンに続く調味料として話題になったのが「怪味ソース」。中国の四川省が発祥の混合調味料で、さまざまな味覚が交じり合った不思議な調味料。豆板醤、しょう油、ごま油などを配合して作られ、辛味、甘み、酸味などが同時に舌を刺激するため、やみつきになる人が続出しました。元は唐揚げ専門店で人気のソースがおうちごはんに登場したのですが、その後、その人気からさまざまな商品が登場しました。

7位「チアシード」

Bfd31ac4ea2d6ace84453e0893aea955チアシードで作る豆乳プディングbyまゆちんキッチン非常に栄養価にとんだ食物で「スーパーフード」としてアメリカで注目された「チアシード」が日本にも上陸。栄養価はもちろん、水に浸すと10倍にも膨らむことから満腹感を得やすいとダイエット食材としても注目されるようになりました。また、ミランダ・カーさんやローラさんなどがSNSでおすすめしたことも、ブレイクのきっかけになりました。

8位「ちぎりパン」

D10ea93e1d7761c3fc4668bc4b01771eくまちゃん*ちぎりパンbyここなつみる元はコンビニで販売されていた「ちぎりパン」が発祥ですが、それを家庭で作れると注目されました。特別な型がいらないこと、成形や発酵が難しくないことからパン作り初心者から人気が集まり、さらに上級者向けのデコちぎりパンが登場し、幅広い層に支持されました。

9位「マシュマロ」

D8c33a3fdce31c3b74d0711312b65917S'moresDipスモアbyairi216近年のBBQブームで、BBQスイーツメニューの一つとなった「焼きマシュマロ」。さらに、ニューヨークの「ドミニク・アンセル・ベーカリー」が日本に上陸した際目玉の一つになった「フローズンスモア」。それらの話題から「マシュマロ」に注目があつまり、焼きマシュマロはもちろん、マシュマロを使った裏ワザレシピ(卵焼き、冷凍マシュマロ、マシュマロアイス、マシュマロトースト)などが大人気になりました。

10位「デトックスウォーター」

68ad50d2f4377fab840a01aff755362eイチゴ・レモンのデトックスウォーター☆byさとこぱんたーに水をたっぷり摂ろうという美容法が進化して登場したのが、デトックスウォーター。好みのフルーツや野菜、ハーブなどを刻んでビンや容器に入れ、水を注いで冷やして作るドリンクです。加えたフルーツなどの風味がほんのりうつり、おいしい水になること。フルーツなどから溶け出したビタミンやミネラルと同時に摂取できると話題になりました。



 

本日のまとめ

たかがレシピサイトというなかれ、クックパッドはまさにIT時代の申し子、時代の寵児。いまや20~30代の主婦の多くは、スマホやタブレット端末片手に料理を作るのが当たり前とか… でも構造的な出版不況のなか、このサイトのあおりを受けて、休刊廃刊に追いやられた料理本や、雑誌は数知れないことだろう。

1位の「おにぎらず」なんて発想、昭和2桁生まれにはない…

時代の流れには勝てないことは、日々あらゆるジャンルで実感させられる。