ズワイガニ(蟹)漁解禁(2015/11/6)
冬を代表する味覚といえばなんといっても「蟹(かに・カニ)」。生善し、焼いて善し、茹でて善し、雑炊、グラタン…なんでも善し
今年も日本海の「ズワイガニ漁解禁」を迎えた。
そこで本日は【ずわい蟹】についての話。
◇蟹の種類について
ひと言で「蟹」といっても多彩、食用の蟹だけでも実に種類は多い。毛ガニ、花咲ガニ、タラバガニ、ワタリガニ…そしてズワイガニなどが代表的。
↑ 毛ガニ ↑ 花咲ガニ
↑ タラバガニ ↑ ワタリガニ
↑ ズワイガニ
◇漁港で異なる? ズワイガニの名称
ズワイガニの名前は、地域(水揚げされる漁港)によって異なることは有名な話。鳥取境港、兵庫の香住をはじめ京都山陰地方で水揚げされるカニのオスは「松葉ガニ」、メスは「親ガニ」「子持ちガニ」。京都丹後地方の間人港で上ったオスのカニは「間人(たいざ)カニ」、メスは「こっぺガニ」。福井三国ではオスは「越前ガニ」、メスは「せいこガニ」と呼ばれる。
◇ズワイガニ漁の解禁日について
ズワイガニ漁は資源保護のために、省令によって地域ごとに漁の解禁日が設けられている。ズワイガニが重宝される理由の一つは、その希少性によるところが大きい。解禁日は大きくは富山県以西と新潟県以北の海域で2分されている。
・富山県以西地域 雌は11/6~翌年1/10、雄は11/6~翌年3/20
・新潟県以北地域 雌雄ともに10/1~翌年5/31
という訳で、今年のズワイガニ漁は本日(11月6日)の午前0時が解禁日。
◇蟹のセリって?
私がずいぶん前に取材で訪れた、三国漁港の場合、11月6日の夕方から始まったと記憶している。初セリではご祝儀で高値が付くが、そのほとんどは京阪神の料亭に届けられるそうだ。雄は1杯(蟹は1尾2尾ではなく1杯2杯と数える)、5万円以上の値段で取引される。
余談になるが、我々庶民でも、解禁直後の蟹をお得に買うことができる情報を。
完璧な蟹は高価であるが、漁の途中で脚がもげたり、傷ついた蟹は、大変お得。脚が1本折れた蟹は、単に見栄えがわるくなるだけでなく、折れた脚から蟹の旨味成分が漏れ出てしまう。
◇家計調査に見る京都人の「かに」への支出傾向
かには、魚介類分類の「かに」 品目
支出額上位は1位鳥取市、2位福井市、3位金沢市とズワイガニ漁が盛んな日本海側3都市が上位。
京都は第5位と多いが、他にも和歌山市が4位、堺市が6位、奈良市が7位と関西はかにの消費額が多い。ちなみにタラバガニ、花咲ガニ、毛ガニなど特産が多い、北海道札幌市は9位。
本日のまとめ
寒い季節は苦手ながら、冬に食べる食材でカニはもっとも好き。中でもズワイガニはめちゃくちゃ美味しい。
でも私が食べた中で、もっとも美味しかったカニは、北海道の道東、オホーツクの流氷の下に生息する「毛ガニ」。流氷が解けるまで漁が出来ないため、春以降にしか食べることがかなわない。その名の通り全身?が毛で覆われている毛ガニは、食べる時にイガイガが痛いのであまり好きでなかったが、この毛ガニはイガイガの痛さを忘れさせてくれるほど絶品。