日々ほぼまいにち気ままな雑感

半世紀近く流通業界傍流の立場で、世の中を斜め45度から観察  スーパーマーケットチェーンの勃興から繁栄・挫折、百貨店の栄光と衰退の繰り返し、商店街の栄華盛衰などを間近で経験 ・半世紀以上いち生活者の立場で、暮らしを営み続けている  高度経済成長期下での贅沢謳歌から、マイナス成長下での質素倹約生活まで

明日は孫の日(2015/10/17)

敬老の日(9月の第3日曜日)から、ちょうど一ヶ月後の10月の第3日曜日は『孫の日』。全国のじいちゃんばあちゃんが、待ってましたとばかりに、堂々と孫に贈り物が出来る日。という訳で本日のテーマは【孫の日】

 

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◇そもそも孫の日って?

1999年に日本百貨店協会が、おじいちゃんおばあちゃんから孫にメッセージを伝える日にしようという狙いで提唱し、日本記念日協会の認定を受けている。百貨店の持つ商品性、文化性、交流性を生かして、広く社会にアピールしていくのが目的であるが、なかなか浸透しないまま今日を迎えている。

 

◇主役はスーパーに

ホームページを見る限り、百貨店各社は「孫の日」セールの仕掛けは見られない。代って…というのもおかしいけれど、スーパー各社は今週のチラシで「孫の日孫の日」の打出しが積極的。 

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◇孫の日に見え隠れする百貨店のホンネの目論み???

敬老の日(9月の第3日曜日)  … シニア増加で敬老の日ギフト市場は拡大の一途

年金受給日(基本10月15日) … 受給した年金は孫たちに散在

孫の日(10月の第3日曜日) … 敬老の日の返礼名目で孫にプレゼント

 

ざっとこんなバラ色ストーリーを描いていたのではないだろうか。ところがここでいくつもの誤算が…

1.  敬老の日市場は拡大ならず

4人に一人が65歳以上という超高齢化社会、しかも自分を老人とおもわない老人が多い(祝われることを由としない) 

60代、70代も元気いっぱい…何歳から"お年寄り"だと思う? - エキサイトニュース(1/2) 

2. 孫への贈り物は常態化している

少子化で孫の数は減少、贈り物はじじばばの楽しみ、機会があればプレゼントをするため、特段孫の日に贈り物をする強い理由がない

孫へのプレゼントはどんなもの?|第472回|ハッピー・ノート.com

3. 年金生活者も将来不安が…

高齢者世帯の多くは年金だけでは暮らしていけず、預貯金を取り崩して生活しているのが実態。

年金生活をしているお年寄り世帯のお金のやりくりをグラフ化してみる(家計調査

報告(家計収支編))(2015年)(最新) - ガベージニュース

 

本日のまとめ

ホワイトデーの行事実施率を上げるには、対である「バレンタインデー」の行事実施率を上げることが先決。孫の日も同様、まず「敬老の日」の行事実施率が高まらなければ、『孫の日』の上昇は望むべくもない。

ギフトにおいても儀礼(フォーマル)ギフトは退潮、代って本音(カジュアル)ギフトは伸長といわれているが、ホンネギフトなら何でもかんでも伸びている訳ではない。贈り物の世界は深いのだ、このあたりはまた「クリスマスギフト」や「お歳暮ギフト」で書く予定。