日々ほぼまいにち気ままな雑感

半世紀近く流通業界傍流の立場で、世の中を斜め45度から観察  スーパーマーケットチェーンの勃興から繁栄・挫折、百貨店の栄光と衰退の繰り返し、商店街の栄華盛衰などを間近で経験 ・半世紀以上いち生活者の立場で、暮らしを営み続けている  高度経済成長期下での贅沢謳歌から、マイナス成長下での質素倹約生活まで

家計調査に見るお米の話(2015/9/19)

 

稲穂が黄金色に色づき、新米がスーパーの店頭に並び始めた。

そこで本日は【お米】の話。

 

最初に問題

日本の(二人以上世帯)の食卓で、“お米” と “パン” 支出の多いのはどっち?

※外食は含めない  家計調査《平成24年~26年平均》

 ① お米

 ② パン

答えはいちばん最後で

 

◇家計調査に見る京都人と米の支出 

京都市民は「穀類※1」への支出額が全国1位、内訳をみると、米(6位)、パン(2位)、めん類(15位)、他の穀類(9位)という結果になる。

※穀類…米、パン類、めん類、他の穀類(小麦粉、もちなど)

京都人のパン好きは有名であるが、それは別の機会にオモシロい話を書くので乞うご期待ということで。

お米に関しては、“けっこう買われているやん”というのが正直な感想、詳しく見ると、金額では全国6位だが、数量では14位。隣県に米どころ近江が控えていることも関係するのか、京都の人は安い米でなく高い米を好んで食べているということがみてとれる。以前から幾度も書いているように「京都人のエンゲル係数の高さ」をここでも裏付けている。

 

◇全国でお米にたくさんの支出をしている都市は?

お米にたくさんのお金を使っているかを都市別に見ると、これまた意外な結果が… 1位  静岡市、2位 浜松市、3位 札幌市、4位 那覇市、5位 甲府市…の順で、米どころでベスト10に入っているのは新潟市の7位のみ。米どころでは、お米はつくっているから買わないという理由なのか? ちょっし解せないが…

那覇市が全国4位というのもちょっと納得しがたいが、総務省にその答えがあった 。以下はその一部を引用

「家計調査の結果から贈答用として購入された米への支出を地域別に見て 1世帯当たりの贈答用の米への年間支出金額を都道府県庁所在市別 に見てみると、『那覇市が5,884円と最も多く、全国平均の約4.9倍』となっています。また、那覇市に次いで支出が多かったのは、米の日本一の産地である新潟県の県庁所在市、新潟市 3,533円)ですが、那覇市はその約1.7倍も支出しています。 沖縄は、東京に次いで米の収穫量が少ないこともあって米が貴重な品であることから、お 中元やお歳暮のほか、いただいたお祝いなどの返礼として米を贈る風習があるとのことです」 

http://www.stat.go.jp/data/kakei/tsushin/pdf/26_9.pdf

↑家計調査「贈答用の米」への支出

 

さて、新米をみんなどんな食べ方をしているのか?

クックパットによれば、「松茸ごはん」「栗ごはん」など、旬の食材を使った炊き込みごはんの人気が高いようだ。

炊き込みご飯派 VS ごはんの友派 新米を楽しめるのはどちら? | クックパッドニュース

 

本日のまとめ

まずは「お米とパン支出が多いのはどっち?」の答え、正解は「② パン」。   全国(二人以上世帯)の1世帯平均支出額は、お米に27,311円、パンに28,489円と一年でパンへの支出がお米よりも1,178円多い。

PPTによってそう遠くない時期に外国から安い米が出回れば、ただでさ後継者不足に悩むコメの生産農家は、たちゆかなくなると思う。日本人が米を食べなくなったという話が出てずいぶん経つが、やっぱり新米が出るこの時期には、最低一日1食は、お米を食べて農家を応援すべきと思うが…