日々ほぼまいにち気ままな雑感

半世紀近く流通業界傍流の立場で、世の中を斜め45度から観察  スーパーマーケットチェーンの勃興から繁栄・挫折、百貨店の栄光と衰退の繰り返し、商店街の栄華盛衰などを間近で経験 ・半世紀以上いち生活者の立場で、暮らしを営み続けている  高度経済成長期下での贅沢謳歌から、マイナス成長下での質素倹約生活まで

はやっ!!歳末商戦(2015/8/25)

『ボジョレーヌーボー』予約スタート

まだ8月というのに、気の早いコンビニでは、もう『ボジョレー・ヌーボー』の予約パンフレットが… ボジョレーは11月の第3木曜日が解禁日 、今年は19日がそれにあたる。 

2015年ボジョレー・ヌーヴォー予約受付を開始 | ニュースリリース | 会社情報 | ローソン

 

某量販店では『おせち』の予約承りスタート…

http://www.aeondirect.jp/information/html/20150812.pdf

↑9月1日イオンの特選おせち予販売開始約

 

2ヶ月も3ヶ月も前に予約してもらうには?

予約キャンペーンの前倒しは、売り手の「他店(社)よりも早くお客を囲い込みたい」という事情だけで、買い手の事情は殆ど考えられていないのでは? ただでさえ「直近需要」と言われているのに、消費者が明確な理由なしに、2ヶ月も3ヶ月も早く購入するはずがない。早くに予約してもらうための仕掛けも、オマケ程度のプレミアムか、割引またはポイント付与で、いずれも予約の動機づけとしては弱いものが殆ど。販促経費削減下で仕方ないのかもしれないが…

予約の動機づけは、「いまだけ」「ここだけ」「あなただけ」という『限定』が基本。予約でなければ手に入らない商品(=希少性)、早く予約した人だけ割引(=割安感)などの提供が出来なければ、キャンペーンの早い立ち上がりにメリットは少ない。かろうじて挙げれば、お客様のニーズを把握することが可能になることぐらいか、もっともこれにも細工は必要であるが…

 

本日のまとめ

予約カタログの企画をする前に、一度お客様に“〇△の予約はいつ頃されますか?”って聞いてみてはどうだろう? おそらく「予約なんかしないよ」って答えがいちばん多いのでは…

予約販促の難しさは、お金と商品の交換タイミングが異なることにある。※現実は代引き決済が主流であるが、予約行為をお金を支払う意思表示という意味

そんなにお金に余裕のない庶民にとって、先にお金を支払う行為には、それに見合う特典(お得感・納得感)が不可欠。急がば我慢、買い手の財布事情や心情に沿ったものこそ成功の近道では? 

予約に限らず、売り手の都合の仕掛けが多いは、目の前のお客様よりも競合店(社)に目が向いているためなのか…