日々ほぼまいにち気ままな雑感

半世紀近く流通業界傍流の立場で、世の中を斜め45度から観察  スーパーマーケットチェーンの勃興から繁栄・挫折、百貨店の栄光と衰退の繰り返し、商店街の栄華盛衰などを間近で経験 ・半世紀以上いち生活者の立場で、暮らしを営み続けている  高度経済成長期下での贅沢謳歌から、マイナス成長下での質素倹約生活まで

お盆玉って?(2015/8/5)

お正月に子どもにあげるのが『お年玉』、お盆に子どもにあげるのは? そう『お盆玉』なのだ。

 お盆玉の起源は?

日本郵政によると、“夏にお渡しするお小遣いのことで、江戸時代の一部地域では奉公人に“お盆小遣い” を渡す習慣がありました。当時はお金ではなく衣服や下駄などを渡していましたが、それが、昭和初 期頃に子供へお小遣いをおくる習慣になったそうです。 最近では、夏に帰省したお子様、お孫様、久しぶりに会う親戚のお子様へお渡しするお小遣いとし て注目されています。”とのこと。

https://www.post.japanpost.jp/notification/pressrelease/2014/00_honsha/0708_01_01.pdf ↑日本郵政HP「お盆玉袋」

お盆に帰省した孫に、おじいさん、おばあさんからお金を渡すことのようだが、最近はお盆にランドセルを贈るだとかと同じ発想と思う。

 

発祥は商家の下駄代?

藪入り(注)に商家が、住み込み奉公している丁稚や女中を実家に帰す時に、下駄や着物の反物を持たせた習慣が起源と思われる。近江商人ゆかりの地において、半世紀程度前まで「下駄代」という名称でみられたようである。「下駄代」とは、お盆とお正月に、母親の実家から孫に対して、満15才まで夏は扇子と下駄(草履)、冬は手袋か首巻きと下駄(つまかけ付き)を渡す習慣を「下駄代」と呼んでいた。お中元やお歳暮といっしょに渡すのが一般的で、かつては下駄屋さんが家まで来て、本人が好きな下駄を選んだとのこと。一年で子どもがいちばん楽しみな日=ハレの日でっあったとか…

※藪入り … 商家に住み込み奉公する丁稚や女中などが、実家に帰ることを許される日(=休日)のことを指す。通常お盆(7月15日)とお正月(1月16日)の2回

 

お盆玉の金額 

では最近の子どもたちは、お年玉を幾らぐらいもらっているのか? ここに京都中央信用金庫が発表している結果では、2015年は平均で35,241円もらっており、就学前の幼園児でも3万円弱、高校生ではなんと約5万円もらっている。

http://kyoto-np.jp/economy/article/20150204000155

 お盆玉は、習慣がまだ定着していないこともあり、そこまでの金額にはなっていないと思われるが、仮にお年玉の半分としても多い。

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本日のまとめ

子どもは宝、やれお盆だお正月だ、入学だ卒業だ就職だ…と一年間に子どもが手にするお金は半端な金額じゃない。そんじよそこらのサラリーマンの小遣いなど足元にも及ばないのが現実。

でもほんとにこれでいいのだろうか…

かつて西郷隆盛は「子孫に美田を残さず」という名言を残している。

 ※子供や孫たちのために、わざわざ財産を蓄え、残すようなことはすべきではありません。結局は自立心を失わせることになり、弊害があるからです。

西郷どんの名言を盾に、子どもの財布から呑み代を抜き取るなんてことは絶対にしてはいけない(笑)

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