お中元にみる儀礼ギフトの縮小(2015/7/25)
お中元の季節は過ぎた?
お中元は、お世話になった方々に贈り物をする年中行事。
贈答時期は、もともと旧暦の7月15日に行われていたが、現在では新暦の7月15日または8月15日に行われる。
新盆の関東に対して、旧盆の関西で、贈答時期は異なっていたが、近年の東京一極集中?の影響で関西のお中元も前々になり、百貨店、量販店のギフトセンターも7月上旬のピークを過ぎると売場を縮小してしまう。
お中元商戦時期縮小の一因として「儀礼ギフト市場の縮小」が挙げられる。
昔からお中元市場を支えてきた対象は、大きく下記5つ
1.仲人
“仲人3年”という言葉もあるように、婚姻の必要不可欠な存在であったが、最近の結婚式で仲人を立てる式はわずか1%!!
2.上司
団塊世代の現役リタイアで儀礼的な贈答習慣がなくなりつつある
3.取引先
コンプライアンス問題、経費削減で縮小傾向
4.親戚
親戚との付き合いはかつてのように強くなくなっている
5.両親
母の日、父の日などホンネの家族内行事にシフトしている
上記に象徴されるように、中元・歳暮はいわば昭和の遺産、いまどきの贈りものじゃないということか…
ちなみに少子化に加え、昨今の非(未)婚化の進行で、結婚する人が減少している実情を考えれば、仲人云々以前の問題か。
お中元市場V字回復のためには、若者の結婚促進が第1歩とは…遠大な課題である。