日々ほぼまいにち気ままな雑感

半世紀近く流通業界傍流の立場で、世の中を斜め45度から観察  スーパーマーケットチェーンの勃興から繁栄・挫折、百貨店の栄光と衰退の繰り返し、商店街の栄華盛衰などを間近で経験 ・半世紀以上いち生活者の立場で、暮らしを営み続けている  高度経済成長期下での贅沢謳歌から、マイナス成長下での質素倹約生活まで

お中元にみる儀礼ギフトの縮小(2015/7/25)

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お中元の季節は過ぎた?

お中元は、お世話になった方々に贈り物をする年中行事。

贈答時期は、もともと旧暦7月15日に行われていたが、現在では新暦7月15日または8月15日に行われる。

新盆の関東に対して、旧盆の関西で、贈答時期は異なっていたが、近年の東京一極集中?の影響で関西のお中元も前々になり、百貨店、量販店のギフトセンターも7月上旬のピークを過ぎると売場を縮小してしまう。

 

お中元商戦時期縮小の一因として「儀礼ギフト市場の縮小」が挙げられる。

 

昔からお中元市場を支えてきた対象は、大きく下記5つ

1.仲人

“仲人3年”という言葉もあるように、婚姻の必要不可欠な存在であったが、最近の結婚式で仲人を立てる式はわずか1%!!

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2.上司

団塊世代の現役リタイアで儀礼的な贈答習慣がなくなりつつある

3.取引先

コンプライアンス問題、経費削減で縮小傾向

4.親戚

親戚との付き合いはかつてのように強くなくなっている

5.両親

母の日、父の日などホンネの家族内行事にシフトしている

上記に象徴されるように、中元・歳暮はいわば昭和の遺産、いまどきの贈りものじゃないということか…

 

ちなみに少子化に加え、昨今の非(未)婚化の進行で、結婚する人が減少している実情を考えれば、仲人云々以前の問題か。

お中元市場V字回復のためには、若者の結婚促進が第1歩とは…遠大な課題である。 

仲人への贈答

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